大口よしのりの政策・実績

大口よしのり国会質問

大口よしのり国会質問

1994年6月7日

129-衆-予算委員会第三分科会-1号 平成06年06月07日

129-衆-予算委員会第三分科会-1号 平成06年06月07日


○大口分科員 私は静岡県選出の大口と申します。きょうは、我が静岡県にとって、また日本にとっても象徴ともいうべき富士山の世界遺産についてまず御質問させていただきたいと思います。
富士山は、多くのすぐれた文芸作品、絵画、版画、写真の題材として古代から現代まで取り上げられ続けております。まさに、万葉の古来より日本人の心情と深くかかわり、今日まで生き続け、日本人の心のふるさとと言われております。静岡県そして日本の象徴ともいうべき、後世に残すべき貴重な財産であります。さらに、美しい景観、豊かな自然、全世界においても知られた存在であり、国民共有、世界共有の財産と考えます。
富士山に対する大臣の御認識をお伺いします。

○赤松国務大臣 富士山をどう思うかということでございますならば、私、実はかなり長い間富士山のふもとにある須走というところに山小屋を持っておりまして、夏はもちろんでございますが、それ以外の季節にも暇があればよく行っておりました。季節ごとに変わる、あるいは一日の中でも朝、昼、夕方とまたこれは変わりまして、大変景観をエンジョイいたしました。これが日本の国民の心の中にも非常に大きな地位を占めている。
例えば、東海道を東京から大阪へもう何度往復したかわかりませんが、そういうときに必ずあの辺を通りますと、西へ向かって行くときは右側に座る、逆に東京に向かうときには左側に座って富士山を見たいという気持ちはずっと持っておりまして、これは決して私だけではないのではないかというふうに感じております。

○大口分科員 ただいま大臣から富士山に対する思いをお伺いいたしまして、これは大変心強く思うわけでございますが、昨年の十二月に、日本では初めて鹿児島県の屋久島、青森、秋田の日神山地、奈良県の法隆寺、兵庫県の姫路城が世界遺産に指定されました。
世界遺産につきましては、自然遺産と文化遺産の二つに大きく大別されるわけでございます。
世界遺産条約によりますと、文化遺産は、歴史上、芸術上、学術上顕著な普遍的な価値を有する記念工作物、建築物、遺跡等、要約すればそういうふうになると思います。
また、自然遺産につきましては、観賞上、学術上、また保存上顕著な普遍的価値を有する特徴ある自然の地域、脅威にさらされている動植物の種の生息地、自然の風景地など、このように定義は要約されると思います。
ところで、環境庁にお伺いしたいのですが、この世界遺産の中の自然遺産の選定基準につきましてお伺いしたいと思います。

○菊地説明員 御説明申し上げます。
世界自然遺産につきましては、世界遺産条約並びにその運用指針で選定の基準というのが定められております。
大要につきましては先生今おっしゃられたとおりでございますが、より具体的には四つに分類をされておりまして、地学的あるいは自然地理学的に非常にすぐれている、あるいは動植物の生態系というものが非常にすぐれて地球上で希有なもの、それから自然美あるいは自然的現象が極めてすぐれている、さらに、野生動植物の生物多様性というものを持ち、かつ特に絶滅のおそれのある種が存在するというような、概要でございますが、四つに大きく分かれた選定基準を有しているということでございます。

○大口分科員 富士山は、特色ある地形、多様で比類のない景観を有しておると思います。また、豊かな生物相を有しておる。
具体的に言いますと、日本一の高峰であり、玄武岩質の成層火山として世界有数の高さを持っている。富士山の発達の過程、成因は他の火山に比べて複雑であり、学術的価値が高い。多くの溶岩塚など独特の地形があり、噴火の歴史を今に伝えている。山ろく周辺に豊かな水辺環境と景観をつくり、文化、暮らしと深いかかわりがある。
駿河湾から優美な曲線を描きつつ、一気に我が国の最高地点である三千七百七十六メートルの頂上に至る雄大で崇高な美しさは、コニーデ火山の中でも世界に類例を見ないものである。また、ビュルム氷期以降に出現した火山で、独立峰で、本州中央部に位置している。氷河期の遺物とされるハイマツにかわりフジマツといういわゆるカラマツが高山帯の植生を特色づけている。また、暖帯から寒帯までの自然環境に対応する植物群落を見ることができる。そして、日本列島三千キロの植生の姿を濃縮しており、また貴重種も少なくない。また、本州、四国、九州だけに分布する六十四種の三分の二に当たる四十二種の哺乳類が生息しており、鳥類は全国約四百五十種のうち百八十五種が記録されている。
このようなこと等、いろいろ富士山については学術的にも研究されております。このような観点からこの自然遺産の選定基準に該当する、そう私は思うのですが、いかがでしょうか。

○菊地説明員 富士山につきましては、全くただいま先生がおっしゃられたとおりでございまし
て、我が国でも一番初めに指定された国立公園の一つでございます。そういう点で、日本において特にすぐれた風景地であるということについては全く私どももさように考えております。
ただ、世界自然遺産ということになりますと、先ほど申し上げた選定の基準に照らしましてかなり厳密な審査が行われます。そういう観点で、特に私どもといたしましては、富士山地域というのが必ずや世界自然遺産になるか否かという点につきましては、既にある自然遺産、世界で約九土地区が登録されておりますが、そういったところとの比較等も行いまして、関係省庁とともにより慎重な検討を行っていきたいというふうに考えております。

○大口分科員 ということは、富士山が世界遺産の選定基準に該当するか否かということを環境庁において今調査をしている、こういうふうに伺ってよろしいのでしょうか。そして、もしそういうことであるならば、いつをめどに調査を完了するのか、そのあたりをお伺いしたいと思います。

○菊地説明員 現在、最終的には世界自然遺産につきましては、関係省庁と申しておりますのは文化庁さんそれから林野庁さん、そして私ども環境庁で協議しながら決め、かつそれが合意に達した上で外務省を通じて推薦するということになります。
現在のところ、私どもといたしましても独自に、一体日本でどういったところが世界自然遺産に該当する場所であろうかという点について検討いたしております。先ほど申し上げました関係省庁で相互に意見を持ち寄りまして最終的に決めるということになりますが、現在のところはそれぞれの省庁がそれぞれの立場で検討いたしておるというふうに私どもは理解いたしております。

○大口分科員 自然遺産につきましては、環境庁の調査といいますか、いろいろ準備をする、資料をつくる、これも環境庁でやると聞いておりますが、そういう点で今独自の調査をしておるということですが、富士山もその中に入っておると聞いていいでしょうか。

○菊地説明員 私ども、日本じゅうの主として国立公園の中で一体どういうところが可能性がありゃなしやという点について検討いたしておりますので、そういう点では富士山も国立公園の当然ながら一つでございますので、検討対象という点についてはそのとおりでございます。

○大口分科員 ところで、昨年の第十七回の世界遺産の総会で、ニュージーランドのトンガリロ国立公園が、自然遺産に加えて文化遺産にも指定され複合遺産となった、こういうことで文化的景観という新しい概念が登場したわけでありますが、この文化的景観につきまして文化庁にお伺いしたいと思います。

○林田政府委員 先生御指摘のように、一九九二年の十二月に第十六回の世界遺産委員会におきまして、文化遺産登録基準に文化的景観に係るものが加えられたということがあったわけでございます。そしてまた、先生今御指摘のものが自然遺産に加えて文化的景観に係るものとしての基準にも合致するというような決定があったと聞いております。
しかし、昨年の十二月の第十七回世界遺産委員会におきましては、これについていろいろな議論が行われたようでございますけれども、各地域によって基準が異なり得る点に留意しなければいかぬのではないかとか、地域の意見を取り入れる必要があるのじゃないかというふうないろいろな意見があったようでございまして、これらの意見に基づいて適用基準についての検討作業を継続し、次回の世界遺産委員会において再度報告を行うというふうな形で、まだ具体的な内容については専門家の間におきまして検討中であると承知しておるわけでございます。

○大口分科員 では、文化庁といたしまして、富士山について、そうしますと、これは該当するとしましたら自然遺産の方向であるのか、そのあたりはどうでしょうか。

○林田政府委員 これは先ほど環境庁の方からもお話がございましたように、富士山につきましては、世界遺産として出すことが可能かどうか、適切かどうかということの検討をまだいたしておるところでございまして、具体的に、どの基準によって、どういうような形で出すというふうなことまでまだ検討が及んでいないという段階でございます。

○大口分科員 ところで、世界遺産の資質的要件につきまして、選定基準に合致するかどうかという検討が一つあると思いますが、さらにそれだけではなくて、世界遺産となった場合に、どう自然の保護をしていくか、これがまた非常に大事になってくると思います。世界遺産の範囲と、そして世界遺産の範囲となった場合に、それをどう保護していくかということが非常に重要なことになってくると思います。
そこで、今回十五年ぶりに環境庁そして静岡県、山梨県におきまして自然公園の線引きの見直しというものがなされておるということでございます。
この件につきまして、まず国立公園富士山地域の自然公園計画の見直しの状況、そして見直しをいつまでに完了するのか、そしてこれまで十五年間、十五年ぶりにこういうことが具体性を帯びてきたわけですけれども、その経緯についてお伺いしたいと思います。

○菊地説明員 私ども、国立公園につきましては、順次おおむね五年ごとに実はその状況を見直しまして、地域の皆様方と御相談をした上で適切な保護計画と利用計画を立案するということを順次いたしております。
富士山地域につきましては、実は昭和十一年に指定をされまして、その後現在まで、その都度微調整は行っておりますが、全体的な再検討と申しますか、調整をまだ経ておりません。
そういうことで、全体の国立公園につきましては昭和四十年ごろから順次やっておりますが、富士箱根伊豆国立公園の富士山地域につきましては今先生の御指摘のような状況で、環境庁が原案をつくりまして、静岡県それから山梨県の両県と、もちろん関係市町村を含めまして案の調整を急いでおるという状況でございます。

○大口分科員 これは地元の静岡新聞、富士は生きているという特集を組んでいるわけですけれども、その中で、公園計画の見直しについては、国立公園指定六十周年を迎える平成八年を目指して計画の見直しを完成させる、こういう記事があるのですが、このことについてはどうでしょうか。

○菊地説明員 私どもといたしましては、その平成八年までにはという、実は今そういう決意で諸事務を進めております。

○大口分科員 この自然公園の計画の見直しですが、今は要するに特別地域と普通地域、こういう形で指定されているわけです。それを今度は特別保護地区、そして第一種、第二種、第三種特別地域、そして普通地域、こういうふうに線引きのし直しをする、こういうふうに伺っております。
そういう中で、今までは特別地域は第二種相当ということでありまして、第二種と第三種で規制が違います。それはもう御存じのとおりです。そうなってきました場合、この第三種を認定しますとある意味では規制の緩和、こういうことになります。
今回の規制の見直しにつきまして、地元におきましては、公園の利用をむしろ大幅に緩和する方向と見られるということで、世界遺産との関係で心配をされている方々もいらっしゃいます。この点についてお伺いしたいと思います。

○菊地説明員 先生の御指摘のとおり、国立公園、国定公園につきましては、おむね特別地域と普通地域に分けまして、さらに特別地域を特別保護地区、それから第一種、第二種、第三種という地域分けをしてきめの細かい保護管理を行うということで計画を立案いたしております。
これは私どもの公園制度の場合、国有地ばかりではなくて一般の民有地等についても指定をする
場合がありますので、そういったいろいろな私権との調整等を含めてそういった区分けをするということでございます。
富士山地域の場合、まだそこがなされておりませんので、実は特別地域ということで第二種扱いということでございますが、実際のところは、それぞれ運用上は、ただいま申し上げた一種、二種、三種、それぞれの状況を想定して管理を行っているというのが実態でございます。
今回の見直しにおきましては、その運用上行っているものを具体的な法律に基づく計画に落としていこうということでございまして、実態に合わせた制度にするということでございまして、規制の緩和というような観念で計画つくりがされているということは全くございません。

○大口分科員 そういうお話でありましたが、理解いたしますが、いずれにしても、この公園計画の見直しを完了することが世界遺産認定への大きな前進の一歩になる、こう考えてよろしいでしょうか。

○菊地説明員 世界遺産に関しましては、さきに登録されました、例えば屋久島の場合ですと、私どもの制度の場合、国立公園の特別保護地区でありますとか第一種特別地域、さらに白神を見ますと自然環境保全地域あるいは屋久島も原生自然環境保全地域というようにかなり強固な保護措置が備わっている地域ということでございます。
さらに、国有林におかれましても、森林生態系保護地域でありますとか、あるいは文化財保護法に基づきます。そういった指定ということで、三者三様にそれぞれが保護を行って、将来にわたってその自然が守れる、それを政府が担保したところが世界自然遺産になっておるわけでございます。
そういう意味では、富士山地域につきまして、私どものみの立場で申し上げましても、やはり前例に倣いますと、特別保護地区とか第一種特別地域という指定は不可欠であることは事実でございますが、見直し自体は、先ほど申し上げましたように、まさに早くやらなければいけない実務を粛々とやっているということでございまして、世界自然遺産ということ自体を意図してやっているということではございませんで、もっと以前からずっと続けて、おくれてしまっておるということでございます。

○大口分科員 平成五年六月に、静岡、山梨県で、自然保護団体でつくります富士山を世界遺産とする連絡協議会が設立されました。本年三月十三日から六月十二日まで三カ月間で、世界遺産指定を目指した百万人署名運動が現在展開されております。豊かな自然や文化に彩られた富士山を美しい姿で後世に伝えたいという深い願いと富士山に寄せる熱い思いから反響は大きくて、署名した人は静岡、山梨県、県内はもちろん、北海道から九州まで、知人から聞いてということで外国の方まで署名をされておりまして、九十万人を突破し、間もなく百万人を突破、達成することは確実な状況になっております。
私も静岡県民として、日本国民の一人といたしまして、この熱い熱い百万人の署名、これを何としても実現してまいりたい、そういう思いでいっぱいでございますが、この百万人の署名、この思いにつきまして大臣の方から御認識をお願いします。

○赤松国務大臣 百万人というのも大変な数だと思います。これは地元あるいは関係者の皆様方の大変熱い思いがこういう形になっているものというふうに認識しているわけでございまして、そういう意味で、富士山に対する思いというものはよく認識いたしております。

○大口分科員 富士山は、今、押し寄せる観光客のごみがあふれ、また開発に傷つき、山ろくの森が荒れたり、あるいは貴重な動植物が姿を消したりというようなことで、ある意味では危機に直面しているという面もあります。この世界遺産の登録へ向けての運動の中で、もう一度富士山というものをしっかりと守っていかなければいけない、そういう決意をしております。
続きまして、教科書への再生紙の利用について御質問したいと思います。
私、昨年十二月十四日に前の広中環境庁長官と対談いたしまして、その中で教科書に再生紙あるいは非木材紙をもっと積極的に使うべきである、こういう提案をいたしまして、広中前環境庁長官も、大変いいアイディアだ、予算委員会では隣同士で赤松大臣がいらっしゃるということで、これはしっかりと赤松大臣にもお伝えします、そういうことから、本年の四月十六日の朝日新聞にありますように、大臣にいろいろ御尽力いただきまして、文部省が作成している高校職業科の教科書に来年度から再生紙を導入する方向で検討に入った、こういう報道がなされました。そういう点では大変素早い対応である、そう思います。
この教科書への再生紙利用につきまして、大臣の決意をお伺いしておきたいと思います。

○赤松国務大臣 今御指摘ございましたようなこともこれあり、再生紙を教科書に使うということは、一つはシンボリックな意味もあるというふうに思います。
教科書課でございますが、ちょっと実情などを聞いてみましたが、教科書に使うことが量的にそれほどすごくたくさん再生紙を使うということには必ずしもならないような印象も受けましたけれども、教科書に使うということはいいことだというのは私もそう思います。ただ、技術的な面で多少問題がないでもないような説明もございましたが、そういう方向でもっと広げていくということはいいことだというふうに前向きに検討いたしております。

○大口分科員 平成四年五月の児童生徒数が一千九百二十九万人、平成五年度の教科書の総冊数か一億八千四百万冊と膨大なものでありまして、その中で再生紙を使っているのは非常にわずかである。
教科書会社のつくる教科書あるいは文部省著作の教科書、二つありますが、文部省については今まではゼロであった。来年からそれは使ってい一く。また教科書会社の教科書につきましても非常に少ないということですが、この現状についてと、あと教科書の副読本は一〇〇%再生紙を利用したものが出たというようなことも聞いております。この副読本についての再生紙の使用状況についてもあわせてお伺いしたいと思います。

○野崎政府委員 教科書への再生紙の使用状況ということでございます。これは文部省が把握している範囲内でございますが、中学校用教科書では十六点、それから平成六年度から使用されている高等学校用教科書では二十八点におきまして再生紙を表紙や口絵などに使用している、こういう状況でございます。
文部省著作の教科書に対する再生紙の使用のことでございますが、これは大臣から御指示もございまして、来年度から表紙や口絵などの一部に再生紙を使用していく方向で現在検討を進めているところでございます。
それから副読本の関係でございますが、これにつきましても社団法人で日本図書教材協会というところがございます。そういうところなどの教材関係団体に趣旨を伝えまして協力を求めてきているところでございまして、環境教育に関する副読本など一部の副読本におきまして再生紙が利用されるなど、徐々に利用が進んでいる状況でございます。今後とも十分関係団体に対しまして協力を求めてまいりたいと思っております。

○大口分科員 教科書が平成八年度改訂ということで、本年がその検定の年に当たっているということもあります。この教科書協会あるいは副読本の関係の日本図書教材協会等にも働きかけをしていただいて、再生紙の使用の拡大そしてまた再生紙の使用率の拡大、また副読本への再生紙の利用ということをしっかりとしていただきたいと思います。
また、環境に優しい教科書とともに、新聞にも出ておりましたけれども、環境に優しい学校、エコスクールですか、こういうことについても積極的に展開していただきたいと思います。
続きまして、時間ももうなくなってまいりましたので、少子化の問題についてお伺いしたいと思います。
平成元年一・五七ショックということで、平成四年には一・五〇と史上最低の出生率ということになったわけでございます。昭和四十八年は出生数が二百九万人でございましたが、平成五年は百十九万人台だということで、昭和四十八年からいきますと五七%になっている、四三%減になる、こういうことでございます。こういう中で、教育行政における少子化対策について大臣の御認識を伺いたいと思います。

○赤松国務大臣 御指摘のように少子化がどんどん進んでいるということでございますが、これはいろいろな要因があって、必ずしもこれだというわけにはいかないのではないかと思います。いろいろな原因をそれぞれに対応していくということだと思いますが、とにかく安心して子供を産めるような社会にする、そういう環境にするということが最も有効な方法なのではないかということでございます。
これからは働く女性というのはどうしてもふえていくわけでございまして、こういうことがもっと前に起こったら、女性が働くのはどうも少子化の原因なんだからそれをやめればいいじゃないか、やめればというか、やめられるような社会にした方がいいんじゃないかという考えも出てこないではなかったことでしょう。現在はそういうことではないのではないか。やはり女性は働き続けて、しかも子供を育て、それを喜んでできるような社会にするということを目指すべきではないかと思います。
そのためにいろいろな制度ももちろんございますが、意識の変革というのも結構大事な、これは教育の側面で解決すべきことではないか。意識というのはやはり家庭に対する、あるいは育児に対する父親の意識ということで申し上げているわけでございまして、学校教育、社会教育の面で父親の家庭への参加というのをより進める、これは男女共同参画型社会の実現というものの一環でもございますが、学校教育、社会教育の中で取り組んでいくことが、ある程度時間はかかるかもしれませんが、その方向は正しいというふうに感じております。

○大口分科員 時間もなくなりましたので、最後にやはり教育費の負担の軽減の問題、また子育てにおいて、子連れで気軽に行けるような文化社会施設の整備、あるいは学校開放、学童クラブとの関連もございますが、こういうことも積極的に進めていただきたいなという思いでおります。
本日はありがとうございました。

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