大口よしのりの政策・実績

大口よしのり国会質問

大口よしのり国会質問

2009年4月17日

171-衆-本会議-24号 平成21年04月17日

○大口善徳君 公明党の大口善徳であります。
私は、自由民主党及び公明党を代表いたしまして、消費者庁関連三法案及び修正案につきまして、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
消費者問題特別委員会が本院において本年一月五日に設置され、船田委員長のもと、三月十七日から消費者庁関連三法案及び民主党提出の対案の審議が始まり、審議時間は五十八時間を超え、野田担当大臣はもとより、麻生総理には二度にわたって、さらに、八人の関係大臣にも出席していただき、熱心かつ充実した質疑が行われました。
また、十一人に及ぶ参考人の方々、札幌、神戸二カ所での地方公聴会における八人の意見陳述者の方々から、地方消費者行政の最前線の生の声を初め、それぞれ、多様な、専門的な立場から、貴重な御意見をいただきました。
さらに、理事会等において、オブザーバーを含めた全会派の代表者により、今週の月曜日から連日、昼夜を分かたず、真摯かつ精力的に逐条的な修正協議が行われた結果、昨日の特別委員会で、ついに修正案が全会派共同で提出され、原案とともに全会一致をもって修正議決されたことは、立法府の高い見識を示すものであり、我が国の議会制民主主義にとっても極めて重要な意義を持つものであると考える次第でございます。
消費者行政の一元化、消費者庁の創設については、多くの消費者団体や日本弁護士連合会が数十年前から提唱し、ようやく重い扉が開かれたということであり、関係者の方々の地道な御努力と力強い御協力に心より感謝申し上げる次第でございます。
政府案は、これまで、各省庁の縦割りのもとで、産業振興に付随する形で推進されてきた消費者行政の仕組みを大転換し、消費者を主役とする、政府のかじ取り役となる新たな組織を設置するものであります。すなわち、消費者行政を一元化し、消費者庁を設置し、同庁が、情報を一元的に集約、調査、分析し、消費者行政の司令塔として各省庁に対し勧告を行い、縦割りを超えて新法を企画立案し、消費者に身近な法律を所管し、各省庁への措置要求、すき間事案への対応の権限を持つという、これまでにない画期的なものであります。
次に、今回の修正案について賛成の理由を述べます。
第一に、政府原案の消費者政策委員会を消費者委員会に改め、独立性を担保し、その権限、機能を強化したことであります。
具体的には、消費者委員会が消費者行政全般に対する監視機能を強化すべきものとの観点から、消費者庁のもとに置くのではなく、内閣府本府のもとに設置すること、委員の職権行使の独立性を明らかにすること、内閣総理大臣等への建議、内閣総理大臣への勧告、勧告に基づき講じた措置の報告の徴収、及び関係行政機関の長に対する資料要求等の各権限を新たに規定。さらに、附則で、十人以内の委員のうち、三人を常勤的に勤務できるよう人選し、施行後二年以内の常勤化を図ることを検討する旨規定した次第でございます。
第二に、委員会の審査を通じて最も大きな論点の一つであった地方消費者行政の支援のあり方について附則に規定したことであります。
いつでもどこでも相談員による一定水準の助言、あっせん等を得て問題を解決できるよう、相談窓口へのアクセスの確保と適切な相談員の配置、そして特に相談員の処遇改善が急務であります。
そこで、修正案の附則において、施行後三年以内に、消費生活センターの適正な配置及び人員の確保、相談員の待遇改善等に関する国の支援のあり方について検討を加え、必要な措置を講ずるものとされたところであります。
また、本委員会として、今般拡充された地方交付税措置を活用しつつ、平成二十年度第二次補正予算により設けられた三年間百五十億円の地方消費者行政活性化基金に新たに上積みをして、支援対象を相談員の人件費等に拡充するとともに、交付要綱等において処遇改善を図る地方公共団体への配分を手厚くする旨、全会派代表者間で合意をいたしました。
第三に、被害者救済制度の検討について附則に規定したことであります。
被害者救済制度の導入の重要性については、本委員会においても共通の認識でありました。今回、附則に施行後三年を目途として、期限を切って、加害者の財産の隠匿または散逸の防止に関する制度を含め、多数の消費者に被害を生じさせた者の不当な収益を剥奪し、被害者を救済するための制度についての検討を加え、必要な措置を講ずるものとされたところでございます。
これは、我々みんなの魂が入っているということでございます。
今後、消費者基本法の消費者の権利の尊重等の基本理念にのっとり、消費者が安心して安全な生活を営むことができる社会の実現に向けて、与野党協力し、一日も早く消費者庁を創設し、地方消費者行政を強化することが国民に対する立法府の責務であることを深く自覚し、私も法案の成立及び成立後のさらなる体制の整備に努力してまいることをお誓い申し上げまして、賛成の討論とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)

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