2010年9月9日

新卒一括採用に弊害―日本学術会議―「公明党の提案は心強い」―党合同会議で意見交換

公明党の文部科学部会（富田茂之部会長=衆議院議員と厚生労働部会（渡辺孝男部会長=参議院議員）、青年委員会（谷合正明委員長=参議院議員）は９月９日、参議院議員会館で合同会議を開き、新卒者雇用の課題について、日本学術会議「大学と職業との接続検討分科会」の高祖敏明委員長（上智学院理事長）らと意見交換をしました。これには大口議員も出席しました。
日本学術会議は８月１７日、卒業後最低３年程度は在学生並みの就職支援が得られるよう大学に求めるなど、新卒要件の緩和などを盛り込んだ提言を政府に提出。公明党が参院選マニフェストなどで主張した「卒業後３年間は『新卒』扱い」などの内容と一致する点が多い提言内容となっています。
席上、高祖委員長は、公明党がマニフェストで提唱している学生や若者の雇用政策について、「私たちの考えていることと共有するものがあり、心強い」と期待を寄せました。
また、新卒一括採用の弊害について「”一度しか来ない列車”に乗り遅れた既卒者は、その後に正規雇用の職を得ることが困難。その不安が、就職留年を生んでいる」と指摘。問題の打開に向けて、大学と職業との接続の在り方を改善することや、今後めざすべき産業社会について同会議の構想を説明しました。
公明党側が、「新卒要件の緩和で実効性を高めるには」と尋ねたのに対し、高祖委員長は、「新卒未就職者には、何らかの職業訓練機関で、力量を高めてもらう仕組みを同時に考える必要がある」と述べました。