2016年4月13日

教育費軽減、社会に効果―小林東大教授党ＰＴで講演―給付型奨学金めぐり

公明党給付型奨学金推進プロジェクトチーム（座長＝富田茂之衆議院議員）は４月１２日、衆議院第２議員会館で会合を開き、東京大学・大学総合教育研究センターの小林雅之教授から、学生への経済的支援のあり方に関する講演を聴きました。これには、大口よしのり国会対策委員長も出席しました。

小林教授は教育の公的負担の理由として、教育が生産性の向上や所得増による再分配効果をもたらすほか、犯罪や失業の減少なども期待されると指摘。「個人だけでなく社会全体に効果がある」と訴えた。大学生への教育投資について「税収増などで約２.４倍の費用対効果がある」との試算も紹介しました。

返済不要の給付型奨学金に関しては、同奨学金があれば４年制大学に進学した「潜在的進学者」が推計約２万人いると報告。制度創設への課題としては、受給基準の明確化などを挙げました。

質疑応答では富田座長が、「児童養護施設で育った子どもなどを給付型の対象として、そこから突破口を開けないか」と提案。小林教授は、「ターゲットが非常に明確だ。まずは小さくても制度をつくることが大事」と述べた上で、そこから対象をどう広げるかが重要との考えを示しました。