2018年3月12日

党幹部座談会に出席しました

公明らしさ発揮へ　党幹部座談会（４）―教育負担軽減が具体化―私立高無償化など　未来を開く政策リード―中小企業　サポート手厚く

大胆な子育て支援「人づくり革命」

山口那津男代表 急速な人口減少、少子高齢化を迎える中で、どう社会の活力を維持し、経済成長を続けていくのか――。この課題に、政府・与党は立ち向かい、通常国会にも予算、法律案の形で提出しているのが、教育費の負担軽減や子育て支援への大胆な投資などの「人づくり革命」、そして、中小企業も含めた日本経済全体が人工知能（ＡＩ）やロボットなどを活用し、少ない人数でも多くの利益を生み出せるようにする「生産性革命」です。

井上義久幹事長 この二つの革命を進めるために昨年末に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」などには、公明党の主張が大きく反映されました。

石田祝稔政務調査会長 特に「教育費負担の軽減」。昨年１０月の衆議院選挙公約でも訴えたが、公明党の長年の主張で２０１７年度に創設された給付型奨学金や、授業料減免の大幅拡充による大学などの「高等教育の無償化」に加えて、公明党が２００６年に発表した「少子社会トータルプラン」で方向性を明確にしていた「幼児教育の無償化」が、２０２０年度から本格的に実施されることになりました。

大口よしのり国会対策委員長 さらに、公明党が独自に主張し、推進した私立高校授業料の実質無償化を「２０２０年度までに実現する」との方針がパッケージに明記された意義は大きいです。


古屋範子副代表 対象となる世帯年収５９０万円未満の家庭の生徒数は、全国約５０万人にも上るといわれ、多くの家庭で負担軽減が実感できるはずです。日本大学文理学部教育学科の末冨芳教授は、「弱い立場の人々、特に子どもたちに寄り添う政策」と評価し、公明党の取り組みを、「大変に心強く感じている」と語っていました。

北側一雄副代表 公明党が私立高無償化を訴えた背景には、ほぼ全員が高校に進学する中で、実質無償となっている公立高校授業料との公私間格差の是正を求める声が、議員や党員に多く寄せられていたことがあります。そこで、まず大阪府や東京都で公明党が訴え、自治体独自で実現。それを国と地方のネットワークの力で国の政策へと押し上げ、具体化することができました。まさに「私立高無償化といえば公明党」といえる独壇場の取り組みです。

山口 その通り。私立高無償化をはじめとする「人づくり革命」に向けた一つ一つの政策は、公明党が草の根でつかんだニーズを出発点に具体化したと言っても過言ではありません。公明党は与党として、政府の政策に自らの考え方や意見を反映できる立場を頂いています。この小さな声を聴く力と実現力こそ、公明党の強みです。

設備投資促す「生産性革命」

大口 「生産性革命」に向けた中小企業支援も同じです。公明党の議員は、中小企業が生産性向上に向けて設備投資をしようにも、資金面、ノウハウ面からなかなか踏み切れないでいる実情を数多く目の当たりにしてきました。そこから具体化したのが、２０１８年度から始まる新規取得設備の固定資産税減免制度のほか、試作品やサービス開発を後押しする「ものづくり補助金」、業務効率化を進める「ＩＴ（情報技術）導入補助金」です。

石田 固定資産税の減免制度は、各市町村が条例を制定することで、新たに導入する機械装置などの固定資産税を最大３年間ゼロにできるというものです。しかも、ゼロにした自治体の中小企業には、ものづくり補助金やＩＴ導入補助金などが優先的に配分されます。地方議員からも自治体に実施を働き掛けてもらいたいです。

北側 中小企業は経営者の高齢化が進んでおり、事業承継も大きな課題です。このため、公明党の強い主張で、２０１８年度から事業承継税制が抜本的に拡充されます。さらに、今回の補助金や固定資産税の減免を重ねて使うことで、より効果を増し、「生産性革命」へつながっていきます。

井上 こうした支援策は、事業者自身が活用しなければ意味がありません。そこで公明党は、制度や相談先を分かりやすく解説した「中小企業応援ブック」を作成しています。全議員がこれを持参して事業者と語り合い、支援策の周知徹底、利活用を進めていきましょう。

国民の健康守る「働き方改革」

古屋 今後の日本の経済成長を見据えた場合に「人づくり革命」「生産性革命」と並んで重要になるのが「働き方改革」です。

大口 働き方改革を巡っては、裁量労働制に関する厚生労働省のデータ不備が相次いで発覚したことで、国民の疑念を招いてしまいました。公明党からも厳しく指摘しましたが、政府が当初、関連法案に盛り込むとしていた裁量労働制の対象拡大は見送ることになりました。

石田 当然です。その上で、法案の肝となるのは、過労死を招くような長時間労働をなくすために創設する、罰則付きの時間外労働の上限規制です。さらに、非正規雇用で働く人の待遇改善を図る「同一労働同一賃金」や、終業から次の始業まで一定の休息時間を確保する勤務間インターバル制度の普及促進なども重要です。

山口 これらは労働基準法制定以来、７０年ぶりの大改正であり、働く人の健康を守り、生活を豊かにするためのものです。今国会で、何としても改革を実現させなければなりません。